いつも火をおこしたいと思っていて、実際今年の夏もしっかりたき火をしたのだけど、それについて誰かに話そうとかするとどうしても上手にできない。神聖なことというのは言葉にできないものだ、とどこかの酋長が言ってそうな何か。「今日は死ぬのにもってこいの日」の後あたりに続くのだろう。

出来そこないの入道雲が頭上にあったのだよ。あれはずっと続いているよう。

その後、童心にあふれかえったあまりクワガタを買いそうになったんだけど、妻にけっこう本気で止められた。今考えるとやめておいてよかったと思う。

そこら辺で雲のことを忘れた。高速道路を行く頭の中でジムノペディがリフレイン。

カエルは今日も元気にバッタを食べているのか(泥酔した深夜にじっと見ていたらカナブンとか蛾などをがんがん食べていた。今年見た中で容姿的に一番の男前だった)。成長した入道雲の下では大雨だったのか。ミヤマクワガタは元気に繁殖期だろうか。

ウチの前では猫がミャアミャア言ってる。繁殖期なんじゃね、って話してから違う気がした。お前はこの時分は繁殖期じゃない。神聖なことは言葉で言えない。猫は言える。人間だから言えない。そういう類の韜晦。

火がすべてを解決してくれる。あなたにもそうだといいですね。もしくは違う何かがあればいいよね。