2014-01-01から1年間の記事一覧

徒歩の町

歩数計というものをもらったので、職場から家に帰る途中、普段は降りない駅で降りて、30分くらいかけて歩いてみたりしている。 町は夜、繁華街を歩けば酔った人間が行き交い、住宅街を歩けば誰もいない。家の窓にはクリスマスツリーが点滅してたりする。 …

意識的、と本屋

週に2回、酒を飲みに出かけて、その間は二日酔いのまま、 スタインベックや町田康を読んでいた。 どっちも体調不良をさらに悪化させるような本だった。 けれど、自分が好きな小説を並べてみて、二日酔いで体調が 悪いときに、さわやかな気持ちで読めるもの…

各駅停車

酔ってしまった。寝たほうがいい。 酔っていても誰とも話さないから、ただ無言のままで酔っている。 僕はそのことを、どのような方法でも確認せずに、酔っていると断定してよいのだろうか。 「酔っている」と明言することが、なぜか何かのカタルシスみたいに…

昭和商店街

大口商店街というところに行った。 横浜線の大口駅のあたりから子安駅の前まで続く商店街で、 横浜の3大商店街のひとつらしい。歩いて行けた。 3大商店街のもう一つの、家から六角橋商店街にも歩いて行ける。 最後の一つはどこか知らない。 店のなかで寝て…

朝、起きたら朝とも言い切れない時間。 家のうらでずっとやっている工事の音も気にならなくなっていた。 工事の音、というより、大工の話し声がやかましかった。 今は工事も佳境に入って、人数は必要なくなって、少数で働いているらしい。 ディアブロ3とい…

夕方

夕方、目の前の風景が均一になっていってコンビニの前の喫煙スペースでタバコを吸っていた頃、坂のうえに古い木造の家があることに気がついた。自分には家の造りに好みがあって、感心するような家を見かけたときには得をした気持ちになるのに、いつも前か下…

夏の終わりに花火を見た。夏なんてまだぜんぜん終わってないような気持ちでいたけれど、夜になってからふと外に出てみると虫が鳴いていたりする。すっかり涼しい、というほどではなくてもそれなりには涼しい。花火は多摩川のものでした。たぶん、かなり離れ…

深夜2時。仕事が夜勤務になったので朝寝ができて、結果的にこんな学生のころみたいな時間に、学生のころみたいに日記が書ける。書くことは特にないのだけれど。ティム・オブライエンの「ニュークリア・エイジ」を読みはじめた。表題から勝手に、新しい世代…

日本橋の千疋屋で2000円近くするパフェを食べる。週末、一晩飲んだと考えれば、という観点で見ると大概のものがそんなに高くないように思える。すべては迷妄だ。この場合、酒が高い。金は貯まらない。日本橋のあたりからは富のにおいがする。銀座に天津飯店…

2006

出張、からの直帰。夕方がはじまったばかりの商店街を通りぬけて帰ってきた。家でパソコンをいじっていたら、昔書いていた日記が出てきたから読んでみた。意外に楽しい。想像するほど恥ずかしいものでもないし、懐かしい。そう、確かにそういうときはあった…

夏がくる

アンサイクロペディアの「繰り下がりのある引き算の10未返却事件」という記事の発想がすごい。確かに返してないよなあ。ケンタッキーで辛いチキンが出ていたので買ったのだけど、あまりおいしく感じなかった。普通のチキンも前ほどおいしくない。味覚が変わ…

ジムとか

先週からジムに通うようになった。いつの間にか太るようになったし、じっとしていれば自然に痩せるということもない。ワークアウト。月が大きく赤く見えるのは、空の低いところにあるとき。大きく見えるのは大気のレンズ効果で、赤く見えるのはチリのせいな…

弘前

弘前に行ってきた。金木にも行った。今回で2度目だった。何度目と言わず毎年行ってもいい。もしあなたが太宰を好きで、これから弘前に行くつもりがあるのなら、金木にある「斜陽館」と「新座敷」、弘前にある「学びの家」にはぜひ行くといい。近くにある芦…

夢のような景色は後から考えれば夢だったのかもしれない

明日から旅行に行く。今晩はその準備をしている。前は旅行の前日に妙に浮かれてしまって、夜中まで飲んでいたり、翌日の朝には二日酔いで旅行の初日を台無しにすることが多かった。今はそういうこともない。カメラの充電器を探してバッテリーをセットするし…

煙雨

梅雨になった。前線が何か、太平洋の向こうからやってきて、この辺りにしばらくいるというだけで雨が降り続ける実感のなさ。少し先の工場地帯の煙突、雨のなかでも先端から炎をはいている奇妙さ。仕事をしている。火を見る。空港に飛行機が降りてくる。等間…

バーボンのこと

外は明るい。時間は4時少し過ぎ。外には出ていないけれど、晴れているのがよく分かる。昼過ぎに起きてから3時間くらいかけて「ロング・グッドバイ」の後半を読み終わった。パブロ・カザルスが演奏するバッハの無伴奏チェロをかけている。もうしばらくした…

木を見るためにランニングをしてる、と言おう

年休をとってトレーニングをしてた。なぜか。それは最近、太るようになったから。あと、やっぱり少しは筋肉とか欲しいよね。近所の公園をぐるぐる回って5kmくらい走る。タイムは30分くらい。これが早いのかどうかはよく分からないけど、知り合いなんかは同じ…

オリコ

雨、が降っていると家の玄関先にあるオリーブ(オリコと呼んでいる)を、室内に入れたほうがいいのかどうか迷う。地中海ではどうだったのか、オリコ、と横浜の空の下で語りかける(心の中で)。でも、実を言えばウチのオリーブは、県内で挿し木とかで生まれ…

ケバブの話

太陽が眩しかったから人を殺しちゃうようなこともあるわけだ(※異邦人)僕もそういう、衝動に導かれた生き方を少しはしてみたかったと思う。考えてみれば理由のない行動というものを、僕はほとんど取ったことがない。それは有意義とかそういうことではなくて…

サリンジャーなど

・フラニーとゾーイー 「フラニーとゾーイー」が新しく訳されて新潮社から出版されている。そして、ゾーイーはズーイになっていた。ズーイには慣れないけれど、訳が新しくなって良かったと思う。何と言っても、フラニーが今では裸の大将みたいな話し方をしな…

ジャンクション

職場の、前にいた課のある建物まで行く用事があって、少し寄ってみるととても忙しそうだった。友人が今日は徹夜だと思う、とたまにあることのように話していた。会いたかった人は席にいなくて、タバコでも吸いに行ったのかも知れない、と予想、けれど喫煙所…

ビール

ビールを飲みながら、おじさん達は自分よりもっとおじさんの、そして偉い人の悪口を言い続ける。みんな、現状に何らかの変更が欲しいと思っている。それは中学生が、意味もなく階段に座って「何か面白いことないかな」と言う、あれと同じ類いのものだ。そう…

22:00

酒を買いにコンビニまで行ってきた。町並みは東北地方のどこかの寒村、つげ義春のマンガに出てくるような風景になっていた。酒は買った。僕が残した足跡はこのあと、たぶん一晩もかけずに消える。

18:30

まだ雪は降り続けている。それも想像以上のペースで。もう少ししたらすべてが埋まって、何も見えなくなりそう。家のまえに止めてある自転車の、車輪の下半分は雪に埋まってもう見えない。リチャード・ブローディガンの詩を読んで、たまに思い出したように外…

17:00

雪が降っている。毎週、降ってる。ここ2週間の週末だけのことなのに、もう記憶に改ざんを施して、それが毎週のことであるかのように思う。明日もきっとそうだろうと。土曜日に雪になると仕事に行かないといけないのだけど。どっちがいいのだろうと思う。ど…