今日の夕方、街の高台にあたるところから坂道を降りるときに見た空がとてもきれいだった。あまりきれいだったのでその風景を写真に撮れたならすてきだろうなと思った。ただその反面、そういう風景っていうのは、その場で実際に見ているときのためのものだという気もした。いざ写真にしてみると目にしていたはずのものとどこかが違う。うまく表現できない。それでがっかりする。さらにもう少し考えてみれば、そもそも自分は自転車をこぐ日にはカバンにカメラを入れていないのだった。わしわしこぐから。

それでも、そこから見た空は青灰色に澄んでいて、夕闇に突き出た水道塔はキリコの絵みたいな影になって、坂道を降りながらの風景としてはとてもよかったのです。